筋膜や機能のから考えると、いろいろな部位とつながりがあって、筋肉の観点からすると自己収容型の部位になります。
歩いたり、走ったりするときには踵が重要なサポートを行っています。
二本の脚で立つ・歩行するために、足の形は四面体で三角錐のような形をしていて、例えると三脚椅子のように見えます。
母趾球、小趾球、踵の三脚は着地の感覚を伝えています。
全体で見ると、身体の重さに対して足の大きさは小さく不安定な気がします。
つまり重心が高く、支える面積が小さいということになります。
そこで立つ・歩くなどの動作というのは、足部と下腿部のバランスが必要になってくるのです。
単純に考えると、下肢の骨は
1大腿骨
2脛骨・腓骨
3足部後方 距骨・踵骨・舟状骨
4足部中央 立方骨・楔状骨
5足部前方
という風に、5つの要素で見ることができます。
2番目の腓骨・脛骨は、脛骨が主に体重を支えています。
脛骨上部では大腿骨を支えるために広がっています。
下部は距骨の上に乗っており内果を作っています。
腓骨は上部は脛骨にくっついていて、下部では外果をつくっています。
内果・外果・距骨が足関節の構成要素です。
ここが2番目と3番目の連結ポイントです。
その下の距骨・踵骨・舟状骨は複雑に連結していて主に回外・回内の運動をしています。
さらに、前方にいくと後方横アーチを形成している4本の骨(楔状骨・立方骨)があります。
その前方には5本の中足骨と14本の趾骨があって、足の指を作っています。
蝶番関節(蝶番運動が可能)と螺旋関節(回旋運動が可能)が交互に存在している。
(ⅰ)DIPからPIP
つま先の関節はすべて蝶番関節であり、地面をしっかりつかむ形になっている。
(ⅱ)母趾IPとMP
回旋運動が可能な螺旋関節を有している。
(ⅲ)
中足骨底部分は蝶番運動のみを可能とする。動きは小さいが重要な役割がある。
(ⅳ)
足部の中間部の関節はほとんど動きがない。
(ⅴ)距骨下関節・距踵舟関節
距骨の下部で螺旋関節を形成。
回旋運動が可能な螺旋関節であり、回旋軸はまっすぐではなく母趾から踵の外側のラインにある。
内返し・外返しの軸を形成する。
(ⅵ)脛距関節
まっすぐな蝶番関節。
距骨の上部はほそつぎ構造となっており、脛骨と腓骨の底につながり強力な靭帯結合がある。
底屈と背屈を可能とする。
(ⅰ)外側縦アーチ
・構成
踵骨 立方骨 第4・5中足骨
・ 形
半円形のアーチ
・軟部組織
足底筋膜の外側
小趾外転筋
・機能
立方骨は立方体よりも要石のような形。
上部よりも下部のほうが小さい。
ダンサーはここをヒールフットと呼ぶ。
動作を行っているときは内側縦アーチのかじ取りをしている。
つま先立ちをすると体重は第1~3中足骨にかかるので、外側縦アーチにかかることはほとんどない。しかし、外側部分が微調整を行うことで身体を支えている。
外側縦アーチが落ちているときは小趾外転筋が短縮している可能性がある。
(ⅱ)内側縦アーチ
・構成
距骨 舟状骨 三つの楔状骨 第1・2・3中足骨
・ 形
高いアーチ
・軟部組織
足底筋膜・足底腱膜
短趾屈筋
長足底靭帯
・機能
身体の体重の大部分を支える。
外側縦アーチと比べると作りは粗い。
内側楔状骨は下部の幅が上部よりの少し広いのでサポート面は弱いが歩行には必要な形状になる。
距骨頭は先端が丸く、楔状骨は僅かに可動性があるためクッションとしての機能を果たすが、アーチはつぶれやすい。
長足底靭帯(スプリング靭帯)は骨が縦方向に広がるのを防いでいる。
(ⅲ)後方横アーチ
・構成
三つの楔状骨 立方骨
・軟部組織
楔状骨から立方骨まだ横切る靭帯
・機能
底面はしっかりとした靭帯があり支えられている。
大きな外力がなければほぼつぶれることはない。
(ⅳ)前方横アーチ
・構成
五つの中足骨
・軟部組織
母趾内転筋
・機能
靭帯でゆるくつながっているだけでアーチを形成するようにはなっていない。
機能しているときは母趾と小趾の下が最も出ていて、機能していないときは第2・3中足骨頭の下部が飛び出している。
母趾内転筋でアーチは支えられている。この筋は、アーチを支えるために強力でなければならない。鍛えるためには足の指でタオルを握ったり、グーパーをする。
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