動診:歩行分析

 

歩行を診るとき股関節の動き中心に見ていく。

 

股関節の動的アライメントがどうなるかは二つ

 

・外旋+屈曲

 

・内旋+屈曲

 

外旋では大腰筋

 

内旋では大腿筋膜張筋

 

ざっくりこの二つの筋に頼った歩行を呈する。

 

→歩行の運動連鎖

 

大腰筋に頼った歩行

 

大腰筋に頼った歩行を続けていると
骨盤:後傾位
股関節:外旋位
というアライメントになってくる。
骨盤後傾では腰部多裂筋の働きが上手く出来ない為、

腰部は起立筋での固定が始まる。

股関節の外旋位では内転筋の働きが弱まり、歩行において

大腿骨の支持が内側のハムストリングスに頼ることになるので
 
下腿は内旋してくる
 
まとめると
 
腰部脊椎:屈曲
 
骨盤:後傾
大腿骨:外旋
下腿:内旋
このアライメントでの歩行はガニ股歩きをっていしており、
中殿筋が上手く作用できなくなるとトレンデレンブルグ歩行に近づく。
 
 

ガニ股歩きでの筋緊張と筋力低下

 

〇緊張している筋
大腰筋
内側ハムストリングス
腓骨筋群

 

〇働きが弱い筋
多裂筋
内転筋
後脛骨筋

 

大腿筋膜張筋に頼った歩行

 

大腿筋膜張筋に頼った歩き方は内股歩きになりやすい
 
大腿筋膜張筋が過剰に働いていると大腿骨は内旋している
 
大腿筋膜張筋の使ってしまう理由は、大腰筋の筋力低下が根底にある
 
大腰筋の筋力低下は2つの問題を発生させる
 
それは、股関節の屈曲力の低下と骨盤の支持力の低下
 
その結果、代償として大腿筋膜張筋が股関節屈筋のメインになる

 

大腿筋膜張筋が過剰でのアライメント
腰部脊椎:過伸展
 
骨盤:前傾
 
股関節:内旋
 
下腿:外旋
 
足部:回内
この歩行はX脚を呈する。
中殿筋が作用しづらくなると、大腿筋膜張筋の外転力が現れるので
デュシャンヌ歩行に近づく。
 

大腿筋膜張筋での筋緊張と筋力低下

 

〇緊張
大腿筋膜張筋
腸脛靭帯
外側広筋
多裂筋
内転筋

 

筋力低下
大腰筋
内側ハムストリング

 

歩行と呼吸の関係

 

大腰筋はディープフロントラインに属しており、

 

横隔膜と筋の走行が被っている。

 

大腰筋の緊張が伝わりやすい位置にあるため、

 

大腰筋と連動して横隔膜の動きにも着目できる。

 

また、大腰筋と拮抗筋である多裂筋は腹横筋との連動運動があるため、

 

多裂筋及び腹横筋に緊張があれば、呼吸に及ぼす影響が大きい。

 

呼吸と歩行の結びつけがあることを気を付けて評価する

 

ディープフロントライン