肺

 

 

目次
基礎データ
肺葉・肺小葉
肺区域
肺胞
付着・固定
支配神経
生理学

 

 

基礎データ

 

形状:半円錐形

範囲:肺尖が鎖骨の2~3cm上方

   肺底が横隔膜に接する

容積:右肺が1200ml

   左肺が1000ml

重さ:右肺が600g

   左肺が500g

 

 

肺葉・肺小葉

 

肺は深い切れ込み(裂)により肺葉なるものに分かれる

右肺は上・中・下葉に分かれる

・右斜裂:背側第3肋椎関節付近で開始

     腹側第6肋骨付近で終わる

・右水平裂:背側肩甲骨の直下で開始

      腹側の第3胸肋関節やや下方で終わる

左肺は上・下葉に分かれる

・左斜裂:背側第4肋椎関節で始まる

     腹側第6胸肋関節で終わる

 

 

肺表面をよく見ると直径1センチほどの多角形の小区画に分かれる

これを肺小葉という

肺小葉は小葉間結合組織によって分かれる

 

 

肺区域

 

気管支は肺門から肺に入ると、各肺葉の行く葉気管支に分かれる

右肺:上葉気管支、中葉気管支、下葉気管支

左肺:上葉気管支、下葉気管支

 

この後、各葉気管支2~4本の区域気管支に分かれる

区域気管支が支配する領域を肺区域

区域は重なり合うことなく分布する血管も独立している

右肺:区域数10個

左肺:9個

 

 

肺胞

 

大きさ:直径100~200㎛

個数 :左右合わせて3億から5億

表面積:両肺合わせて120㎡

 

肺胞の壁は薄く、隣り合ったもの同士共有しているので肺胞中隔と呼ばれる

 

肺胞中隔:呼吸上皮、基底膜で作られる

     厚さは0,5㎛

 

呼吸上皮、基底膜、毛細血管の内皮細胞をとしてガス交換が行われる

 ⇒血液空気関門

 

 

付着・固定

 

胸膜腔が真空になっているので肺には癒着力がある

そのため、肺の弾力性が原因で肺門に向かって収縮することがない

 

壁側胸膜は胸郭内部に強く癒着

胸膜全域で筋膜が胸骨・肋骨・横隔膜に強く付着

 

胸膜頂では胸膜を第1肋骨とC6~T1に結び付ける靱帯がある

 肋骨胸膜靱帯

 横胸膜靱帯

 椎骨胸膜靱帯

 

 

神経支配

 

・交感神経

T1~T2

T5~T6

肺神経叢に走行し、気管樹に沿って走行後、肺周辺に入る

 

・副交感神経

迷走神経

 

 

生理学

 

・肺循環

 

・低酸素性肺血管収縮

 

・呼吸調節

 血中の二酸化炭素と酸素を化学的に制御

 pHレベルの測定