筋膜=結合組織=FASCIA
筋膜とは、組織学的には、結合組織に分類されるもの。
しかし、一般的に筋膜は筋を束ねて包んでいるものとしてのイメージが強い。
筋膜の英名は、FASCIAという。
発音はファッシャやファスシア、ファシア。
FASCIAという言葉はラテン語で、帯を意味し、
英語ではバンドやベルトを意味する単語である。
ここに筋のイメージは全くない。
医学の世界では意味合いが広がっていき、今日では膜という概念や、薄く広がっているものという概念も盛り込まれるようになった。
筋膜の役目の主となるものは、器官や組織を包んで束ねること。
血管や神経の通り道を提供したり、中身を保護したりしている。
ヒトの体において筋膜によって包まれている多くの部分が筋になるので、和名が筋という文字を使って筋膜となった。
筋膜という言葉に筋という文字が使われることで話がややこしくなる。
腎臓を包んでいるもので、腎筋膜というものがある。
この腎臓の一番外側を包む筋膜には骨格筋はない。
筋はないのに、筋という文字が使われることによって勘違いを起こす人も少なくないだろう。
さらに浅筋膜という語にも日本と英米では解釈が異なる場合がある。
翻訳書などを読む場合には注意が必要となる。
英名:SUPERFICIAL FASCIA
別名:SUBCUTANEOUS FASCIA
和名:概念がない
所在:皮下組織
英名:DEEP FASCIA
別名:MUSCLE FASCIA
和名:浅筋膜、深筋膜
所在:筋、筋群
一つの例だが、日本の解釈と英語圏の解釈にこれらの違いが存在する。