頸部を保護し動かすのは浅頸筋膜に包まれる筋。
二層構造になっていて、僧帽筋と胸鎖乳突筋が包まれる。
頸部後面にある筋。
上部線維は、後頭部から鎖骨に降りていく線維と、次は、頸部棘突起から肩甲骨に降りる線維に分かれる。
頸部の回旋・伸展と肩の挙上に関与する。
頸部の側面と前面にある筋肉。
頸部の回旋と、屈曲に関連する。
姿勢筋としての役割が非常に大きい。
二つの筋は同じ筋膜に包まれる。理由は発生学的に鎖骨が発達したヒトでは一つに筋肉だったものが二つに分かれたから。
僧帽筋の前縁と胸鎖乳突筋の後縁は、鎖骨の中3分の1部で分離しているが、上部において後頭側面と後側頭骨で筋線維が近づいて筋膜が連結している。
そのまま頭蓋骨の筋膜まで続く。
(ⅰ)頸部前方の筋
T4の前面まで伸びる筋。
頸部前面を上方向に走行し、横突起の内側に付着。
収縮で頸部屈曲。過伸展の防止。
(ⅱ)側部の斜角筋と肩甲挙筋
横突起の外側に走行
腕神経叢、上腕動脈が前部線維と中部線維の間を走行。
首の外側のサポートに大きく関与。
前部線維は、密な束で1,3センチにもなる。
肋骨を持ち上げ、呼吸筋として機能する。
肋骨の動きに制限があると、斜角筋自体の動きがかなり悪くなる。
中部・後部線維は完全に独立していない。
頸部における腰方形筋のような存在。
左右の過剰な動きを制限している。
筋膜は肩の筋と連結があるため、肩の高さが違うときにチェックする筋。
後部線維は中部線維のサポートをする。
斜角筋後部線維の後方に位置している。
(ⅲ)後部の棘筋と板状筋
頭部・頸部板状筋は、肩甲挙筋の深部に位置している。
棘筋を囲むように配置されている。
頭蓋骨まで走行していて、胸鎖乳突筋や顎二腹筋の深層で乳様突起に付着する。
二つの筋は索状組織に束ねられ、棘突起の外側を走行している。
(ⅳ)後頭下筋群
もっとも深層に位置する筋。
第2棘突起から星形に伸びる。
筋紡錘が豊富に存在しており、脊柱起立筋の筋トーンの調節をする、SBLの中心。
視覚とのつながりも強く、眼球運動と後頭下筋群が連動して動く。
つまり、視覚ー眼球運動ー後頭下筋群ー脊柱起立筋ー脊椎の連動で姿勢が決まる。
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