外転の3相


外転を3相に区分

1相目:0°〜90°


三角筋中部線維と棘上筋が主役。

前鋸筋と僧帽筋が共同作用があり、外転が可能。
この2つは肩甲骨の固定として働いている。

三角筋前部線維、三角筋後部線維、棘下筋は補助として働く。

60°までは、肩甲下筋、棘下筋、小円筋は働きが強い。

60°からは三角筋、棘上筋の力が最大となり、上肢重量の9.6倍の力を発揮する。

三角筋が麻痺を起こしても、棘上筋が正常なら外転は可能。
その逆もまた可能。
これは、前鋸筋と僧帽筋が働くため。



主要筋

・三角筋
・棘上筋

肩甲骨の固定筋

・前鋸筋
・僧帽筋

補助筋

・三角筋前部線維
・三角筋後部線維
・棘下筋

2相目:90°〜150°


肩甲帯の関与

・肩甲骨が反時計周りに60°回旋
・胸鎖関節と肩鎖関節の軸回旋がそれぞれ30°ずつ関与

筋の関与

・僧帽筋上部線維
・僧帽筋下部線維
・前鋸筋

制限因子
・広背筋
・大胸筋

3相目:150°〜180°


関与する筋

・腰部多裂筋