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呼吸の主要筋は横隔膜です。
さらに、複数の筋が肋骨を囲み呼吸を補助しています。
腹斜筋が腹部の肋骨を骨盤に固定しており、横隔膜の動作の最初の段階で安定した土台を提供しているのです。
肋骨が持ち上がると、腹斜筋群がゆるむことで肋骨は外側に広がっていきます。
腰方形筋は、12肋骨から骨盤に付着しているので横隔膜に直接的に慎重を与えています。
上後鋸筋・下後鋸筋は呼吸補助筋としても作用しています。
また肋骨挙筋、胸鎖乳突筋、胸筋群、脊柱起立筋なんかも呼吸補助筋として作用することもあるのです。
呼吸運動は体の総合的な運動となっているのです。
横隔膜の補助として作用が大きいのは、斜角筋と肋間筋です。
この三つの筋の関係は、
呼吸主要筋:横隔膜
第一呼吸補助筋:斜角筋
第二呼吸補助筋:肋間筋
一般的に、吸気に使っているようです。
また、歩行時に体幹を回旋させるために、肋間筋は使われているようです。
所属ライン:スパイラルライン(SPL)
外肋間筋:基礎データ
内肋間筋:基礎データ
中・後斜角筋は頸部の安定や運動に働いているため、腰方形筋のような働きをしています。
前斜角筋は、腰筋のような働きをしています。
呼吸時(特に吸引時)に二つの肋骨を持ち上げます。
所属ライン:ディープフロントライン(DFL)
斜角筋:基礎データ
横隔膜は第一の呼吸筋です。
肺の下に二つのドームのような形状を作っています。
この二つのドームは重力線に沿って上下の運動をしています。
胸部は陰圧の保たれています。
それに対して、骨盤腔は陽圧を保っています。
この圧の差の間に横隔膜は存在しているのです。
二つのドームの間には、腱中心が走っています。
この腱中心があることでドームの中心は呼吸時にあまり動きません。
そのため心膜は引っ張られないのです。
二つのドームは一般人で約20cmほど沈み、浮き上がります。
そのため横隔膜の下にある臓器(肝臓や胃)は上下動をしていることになります。
また、ドームの上にある肺も回旋の運動をしているのです。
この動き(上下動)は横隔膜の線維が縦方向に走っていることで可能になります。
腱中心の部分だけ横方向の線維なので、動きがあまりありません。
呼吸パターンは吸って吐くが基本です。
吸引は二段階の運動です。
まず、前半は横隔膜の二つのドームが下方向に動き出します。
吸引の開始です。
その後横隔膜が起始と停止が入れ替わり、肋骨が外側に広がっていきます。
吸引が終わると、横隔膜が上に持ち上がり、肋骨を引っ張って呼気に移ります。
人間は一日2万回もの数、吸って吐いてを繰り返しています。
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