深前腕線:ディープフロントアームライン(DFAL)

 

体幹から始まる上肢の深層ライン

 

 筋筋膜経路

ディープフロントアームライン
ディープフロントアームライン

DFALの構成

 

・第3・4・5・肋骨

・小胸筋

・鎖骨胸筋筋膜

・烏口突起

・上腕二頭筋

・橈骨粗面

・橈骨骨膜

・橈骨茎状突起

・外側側副靱帯 

・母指球筋

・舟状骨

・大菱形骨

・母指外側

 


走行

体幹・上腕

 

小胸筋

烏口突起

上腕二頭筋

烏口腕筋

上腕筋

橈骨骨膜

 

鎖骨筋膜の深層にある小胸筋からスタートする線維は、烏口突起で上腕二頭筋短頭との接続がある。

 

烏口突起から橈骨粗面まで走行を伸ばし、橈骨の骨膜を下行する。

 


前腕・手指

 

橈骨骨膜

母指球筋群

 

橈骨骨膜から伸びた線維は母指球を介して、第1指外側で収束する。

 


特徴

 

⒈表層のラインの安定化に寄与

 

⒉母指球筋

 

1.表層のラインの安定化に寄与

 

DFALが機能していることによって安定した状態でSFALを使える。

 

機能不全になるとSFALが安定化と運動の両方を行うので、過剰にSFALを使うことになる。

 

また小胸筋は呼吸不全や姿勢アライメントの影響を受けやすく、短縮しやすい筋肉。

 

小胸筋の短縮は上肢の前方変位を引き起こし、SFALが優位になる状況を作って、後面ののALがコントロールを失ってしまう。

 

また、小胸筋はDFAL全体の疲労をためていく部位。

 

小胸筋の硬さはDFAL全体の疲労を意味する。

 

2.母指球筋

 

母指の使用頻度が増えると機能異常が起こりやすく、結果としてアームライン全体に影響が出る。

 

アームラインから頸椎、体幹、下肢を通して全体へと問題が波及していく。

 

身体に大きいインパクトを与える筋。

 

関連ページ

母指球筋の構造

 


アナトミートレインのライン一覧

 

浅前線:スーパーフィシャルフロントライン(SFL)

体の前面にあるライン

 

浅後線:スーパーフィシャルバックライン(SBL)

体の後面にあるライン

 

外側線:ラテラルライン(LTL)

身体の両側に広がる2本のライン

 ディープラテラルライン

 

ラセン線:スパイラルライン(SL)

身体に巻き付くライン

 

機能線:ファンクショナルライン(FL)

3種類ある大きい筋のライン

 

浅前腕線:スーパーフィシャルフロントアームライン(SFAL)

上肢前面の浅い筋膜ライン

 

深前腕線:ディープフロントアームライン(DFAL)

上肢前面の深いライン

 

浅後腕線:スーパーフィシャルバックアームライン(SBAL)

上肢後面の浅い筋膜ライン

 

深後腕線:ディープバックアームライン(DBAL)

上肢後面の深いライン

 

深前線:ディープフロントライン(DFL)

身体の中心ライン

 

最初の4本のラインすなわち、SFL・SBL・左右のLTLは左右前後4つの基本面に沿ってまっすぐに上下に走るラインなのでカーディナルラインと呼ばれる。